過保護は長生きに逆効果

今やペットは単なる愛玩動物ではなく、家族同然の存在となっています。愛情を注いで大事にしたいという思いから、過保護にしてしまいがち。
でも、本当に愛犬のためになっているのでしょうか?
犬の祖先である狼は、冬はマイナス40℃、夏は30℃を超える暑さという過酷な環境で生活しています。
その中を生き抜くために様々な優れた能力が備わっており、最たるものが温度調節機能です。脂肪を燃焼して体を温める褐色脂肪細胞の発達や毛細血管網を駆使した熱の発散、季節に合わせた皮毛の生え変わりも温度調節機能が活発に作動しているからできるのです。
犬にも狼と同じDNAが流れており、同様の能力が備わっています。
血流と褐色脂肪細胞により寒暖差に対応し、密度の高い冬毛で冷気を遮断・保温性を高めて、固い夏毛で通気性をよくするのと同時に紫外線から身を守っているのです。
しかし、冷暖房完備の住環境で生活することで、こうした優れた機能は使われず退化しているのが現状です。
冬は床暖房の上から動こうとしない、夏、外に出るのを全力で嫌がるなど心当たりありませんか?
皮毛がちゃんと生え変わっていない、血流が悪くなり熱を発散できていないからかもしれません。そして、こうした機能の衰えは抜け毛の増加や肥満、基礎体力の低下を招く要因にもなります。
では基本的に放置していいの?
では、何のケアもせず放置しておけばいいかというと、そうではありません。
真夏には脱水症状が起こらないよう水分補給に気をつけて、ケージは日光が当たらない場所に移動する、風通しをよくする、冷却シートなどを使って必要以上に体力を消耗させないことも大事です。
本来持っている機能を失わせないためには、気温差が激しくなる時期に外気の温度に慣れさせて、季節の変化を体に知らせることです。
よかれと思って、エアコンを使い常に室内を一定の気温に保つことは逆効果となってしまいます。
また、暑いだろうからという理由で皮毛を刈るのも好ましくありません。有害な紫外線を直接浴びるため、皮膚トラブルを起こしやすくなります。
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